慎と京介は他の探索班員の元へと急いだ。
茂みを切り抜け、割りと広い広場に出る。
すると、案の定、探索班員の二人が今にも魔獣に襲われそうになっていた。
魔獣は探索班員に忍び寄っている。
だが、探索班員は魔獣に気付いていないようだ。
「危ない!!」
京介が叫んだ。
探索班員は何事かと振り替えると魔獣に気付き、盛大に絶叫した。
「うわあぁぁぁぁぁあ!!」
「くそっ!」
慎は舌打ちをし、京介と共に襲われそうになっている探索班員に物凄い速さで近づいた。
その速さはまさに神風である。
もちろん、これも術を使っている。
足の裏に力をため込み、一気に発射させる。
これは高度な術であり、何よりコントロールが難しい。

