(夕衣Side)




あたし達は

すぐにタクシーに乗って中央病院に急いでる。




「…大翔…
 どぉしよう…
 夕翔…助かるかなぁ…?」



あたしは涙を流しながら言った。



考えたくなくても……


…どうしても、頭をよぎる思い―…





「…なんで
 夕翔の状態見る前から震えてんだよ…」



そう言って大翔は

あたしの方を優しく抱いた。





…いつも通りの

クールな声。あたしを安心させる。




だけど―――…



今日は大翔も、


震えてるよ………?