さゆりさんはまったく理解できていないようだった。 だって、これは・・・ あたしたちが小さい頃に一緒に作って食べていた さゆりさんの知らない、思い出のものだから。 『蒸しケーキです。今回はプレーン、黒糖、枝豆をご用意いたしました』 「ッ!!瑠菜・・・これ・・・」 『何も言わないで・・・。食べてみてください』 あたしが言い終わらないうちに、省ちゃんは蒸しケーキにかぶりついていた。 一口。また一口と省ちゃんは食べていく。 どうか、あたしたちの思いが、それを通して伝わってますように・・・・。