恋もよう

自分も体育で野球の授業中だったな、と苦笑いを浮かべると、そのまま二塁へとボールを投げた。
そこで3アウトチェンジ。
次は攻撃に回るから、ベンチのある方へと歩き出していると、背後から肩を叩くヤツ。
遼だ。

「おっしゃ!!やっぱレン、野球部入れよ〜!」

「……イヤだ。暑苦しい。」

「ひでぇ!でも、お前が汗流してんのも似合わねー!」

わはは!と笑って隣を歩く遼は、言葉が少ない俺と違って、明るくて社交性のある男だ。