「っはよ!レン!」 「…おぉ、はよ…」 ──翌朝、欠伸をしながら教室に入ると、すぐに寄ってきた遼。 自分の席へと向かう蓮の後ろから付いてくる。 「昨日ありがとな、ヒカリのこと。」 「……別に、なんでもねぇよ。」 蓮が自分の机に荷物を置いた時に、お礼を言いながら遼は空いたままの前の席に座る。 それは毎朝の光景で、誰も気に止めることもないが、ただいつもと違うのは… 「…お前、遅くねぇ?」