蓮が向かった先は屋上。
以前は体育館裏がお気に入りだったが、独りになりたい時にも、適当な女との性欲処理にも使っていたら面倒なことになったから場所を変えたのだ。
しかも、面倒事のせいですっかり女がうっとおしいものになり果てていた。
蓮は祖父がイギリス人とクォーターなこともあってか、髪も目も色素が薄く、顔立ちもシャープで背も高いためモデルとよく間違われるほどの容姿を持っていた。
しかも、何故か小さい頃から少し習えば出来るようになるし、勉強も特に努力しなくても上位にいて、スポーツも然りだった。
何の努力もなく、なんでも手に入れられてきたせいもあって、いつしか冷め切った人間になりつつあった。
