「あ、俺、もう帰るね」 「うん、玄関まで行くよっ」 そう言ってついていく。 玄関について、奏君が喋る。 「じゃあね、比奈ちゃん」 「ばいばいっ」 あたしは、笑顔で返す。 「比奈ちゃん・・・。 俺の事、晴輝の友達として、 見てた?」 晴輝とは、お兄ちゃんの事。 「奏君は、あたしの友達だよ」 あたしはすぐ訂正。 お兄ちゃんって所が、 なんか気にくわなかったから。 でもあたしからしたら、 奏君は片想いの相手。