「・・・可愛い」 あたしは、つい声に出した。 やばっ! 「あはっ、比奈ちゃん。 俺、嬉しくないよ?」 「え、なんで?」 素直に聞いてしまった。 「だって俺、男だしね?」 そっか。 あたしが格好良いって言われる 感じになるんだ。 なんか、納得。 「あ、そうそう。 あのバンドの話しよう?」 奏君がそう言ってから、 あたし達はずっと話し合ってた。 気付けばもう5時。