「うぅ…ここは…?」
光の中をジェットコースターで突っ走ったような感覚が終わったと思いきや、今度は白黒の世界が広がってた。
「俺の部屋…何でだ?」
壁には中学の制服がかけられ、タンスの上には当時流行ってたエアーガンが並べられてる。
机の位置もポスターの位置も当時のままだった。
しかも、ベッドの上にはなぜか中学時代の俺が寝てる。
「これはどう言うことだ?マジでパラレルワールドに来ちまったのか?」
困惑する俺に誰かが話しかけてきた。
「早く‘真実の涙’を探して!早く!」
何のことか訳が分からないが、とりあえず外に出てみた。
「ふざけんなよ…何なんだ!これはぁぁぁ!」
誰だって叫びたくなるさ。
空には翼を広げた鳥が止まっており、道には通学・通勤途中の学生やサラリーマンがマネキンのように止まってる。
それも、今にも動きそうな中途半端な格好で。
皮肉にも俺は一番戻りたくなかった時代に飛ばされてた。