相当珍しかったらしい。
二人は目をクリクリさせた後、キラキラさせて俺を困らす。
「それを聞いて安心しました。市原さんらしくていいと思います。」
「フフッ…そうね。あんたらしい考え方よね。私、感心しちゃったわ。あんたみたいな無関心者からそんな立派な考えを聞かされるなんて思ってなかったもん。」
「誉めてんのか!けなしてんのかハッキリしろっ!」
「今回は誉めてる方だと思っていいわ。」
俺は紗耶香の言った通り、何事にも無関心だ。
料理は食えればいいし、スポーツは汗を流せればそれでいい。
幽霊やUFO、それに占いや呪いといった類のものはあってもなくても興味ない。
不思議な事を体験した奴の話は暇つぶし程度に耳を傾ける。
大抵の奴はたった一回の体験で全てを悟ったかのように話しやがるから嫌いだ。
疑われたらでっち上げた話で信用を得ようと必死になる。
つまらないプライドを守ろうとするなんてアホらしい。
人生なんてあっという間に終わってしまうんだから今を楽しめばそれでいいんだ。