町の片隅で~ファーストストーリー~

ドスンと激しさを物語る凄まじい衝撃音が地下内に響いた。
「痛たたた~。真也!大丈夫?」
「大丈夫だから…早く退いてくれ…重い…」
「重いって何よっ!失礼ねぇ。そりゃ!」
ふざけて乗っかる姉貴の太ももが横っ腹に密着。
再び伝説の如意棒が目覚めかけた!
「させるかぁぁぁ!すまん!また後でな!」
俺はスッポンポンなのを忘れ、目覚めかけた如意棒を手で隠して浴槽へダイブ!
「どうしたのよ、いきなり。」
「い、いや、何でもない。ちょっと腹を擦(す)ったから消毒しようとしただけだ。お前は怪我ないか?」
「うん、一応、礼言っとくわ。助けてくれてありがとう。じゃあ、私は静香の手伝いしてくるわね。」
「おう…って、手伝いって?」
「早くあがんなさいよ。スイカ切って待ってるんだから。」
そんな事言われても如意棒が寝静まるまであがれない。
姉貴が去ってから数分後。
「そういえば、まだ6月の後半か~。この時期にスイカって早いよなぁ?…先取りってやつか。スイカを?夏を?なんちゃって。」
独り言で盛り上がってると誰かが風呂場へ入ってきた。