服を引っ張られて無理やり連れてこられた。
いつ見てもデカい家だ。
初めて来た時は家のデカさに気を取られてたから気づかなかったが、俺の家から徒歩15分でダッシュだと8分ぐらいで着ける。
「真也~。何してんの?早く入ってよ。門が閉められないじゃない!」
「別に閉めなくてもよくないか?すぐ帰るし…グハッ!」
「早く退いて。もう一発殴ろうか?」
「分かっ…たから…落ち着け。」
偏差値は無駄に高いのに暴力主義者が多い学校なんて滅多にない。
学歴を気にして入ってくる金持ちのボンボンやガリ勉ちゃんは三日と保たないらしい。
ハルは別だが、俺やコウみたいな授業を平気で脱け出す奴は高確率でスポーツ推薦だ。
因みに、俺はサッカーでコウは野球。
二人とも規則で入部させられたが、言うまでもなく幽霊部員だ。
貴重な放課後を有意義に使わないとな。