「それで?お前は何で俺を探してたんだ?」
「決まっているだろ。昼食を一緒にとる為だ。さぁ、こっちに来てくれ。新しい友達を紹介するから。」
「俺は遠慮するよ。てか、引っ張るなって!おいっ!げっ…。」
「紹介する、こっちが同じクラスの下川 紗耶香と下川 静香だ。双子なんだぞ。姉妹、こいつがさっき話した市原だ。」
最悪なメンバーが勢揃い。
妹の静香だけしかまともな奴がいない。
こんな所に居たら命がいくつあっても足りやしねぇ。
「あっ!俺、コウを見つけに行かないと。」
「ちょっと!真也。私を見て逃げる気?」
「いつから呼び捨てになったんだ!お前に呼び捨てにされる筋合いはねぇ!」
「もう…照れなくていいのにっ!」
「どぅはっ!」
立ったかと思えば顔色一つ変えず、頑丈な拳で頬を貫く。
「お姉ちゃんっ!市原さん大丈夫ですか?」
「真也君…大丈夫?」
「あぁ。受け身を覚えたから大丈夫だ。」
両手に花と言いたい所だが、片方の花が無駄に顔を寄せてくる。
「おいっ!シバ!契約違反だぞ。」
野神の言葉で拗ねた表情をみせた。
休み時間にチャイムを待ち遠しく思ったのは初めてだ。