「真也君がそう言うなら信じたろ。」
「真也君?…あっ!」
野神の睨みで思い出した。
女らしく振る舞う柴神の扱いには気をつけろ的な事を言われたのを。
「市原、ちょっと来てくれ。」
「うわっ!何だよっ!」
野神に掴まれた箇所で血が止まり、指先まで血管が浮き上がってる。
「ここで良いだろう。お前、昨日言った事忘れたんじゃないだろうな。笑うなと言ったのはその他諸々も含めてだ。」
「分かってるよ。さっきはあまりの変動っぷりに驚いただけだ。今はそんな事より俺にはやらなくちゃいけねぇ事があんだよ!」
「お前の彼女の事か?」
「彼女じゃねぇ!あいつを追っ払わねぇと婆ちゃんが迷惑するんだ。」
「よし!分かった。それなら私がなんとかしよう。だからシバを学校まで連れてきてくれ。じゃ、後は任せろ!」
「お、おい!」
行ってしまった。
暴力は振らないと思うが…まぁ、いいか。
支度をする為、家へ向かった。