翌朝、聞き慣れた目覚まし音で目を覚まし、カーテンをあけた。
「あの野郎…朝っぱらから気味の悪い事しやがって!」
階段をかけ下り、慌てて外へ飛び出した。
「何でまたいんだよっ!」
「だって見てほしかったんだもん。」
「うちの制服?…ってまさか野間池から引っ越してきたとか言わないよなぁ?」
「違うよ。姉妹校だから編入したの。」
「そんな簡単に編入できるもんなのか?」
この時、ふと思った。
俺は何故、犯罪者と他愛のない会話をしてるのだろうと。
話を振っといて帰るのは失礼だが、常識的に有り得ない!
「市原じゃないか。こんな所で何をしているんだ?」
家と家の隙間から出ると、登校途中の野神と柴神に出くわした。
「何って…そこ、俺ん家だから。」
「そうか。それでそっちの子は誰だ?」
「ただのストーカーだ。」
「私はストーカーじゃない!彼女よっ!」
「彼女?」
ヤバい!柴神の目つきが更につり上がった。
「お、落ち着けっ!俺には彼女なんて居やしない。それにこいつは女だ!暴力は良くない!」
突発的にストーカーをかばってしまった。