「ねぇ、ここじゃない?」
「ちょっと待ってくれ…あの木がこれで、この石がこれだ。宮元はあそこの石から斜めに線を引いてくれ。俺はこの木から引くから。」
靴のかかとで土をえぐり、地図通りの線を描いた。
「この線が重なる場所…ここだ。」
「すご~い!なんか映画みたいだねっ!」
宮元ほどではなかったが、俺もかなりワクワクしてた。
「掘る物…掘る物っと…おっ!いいのがあった。」
その時は不思議に思わなかった。
夢に出てきたツルハシが木陰にあった事など…。
昼休み終了のチャイムは俺達の耳へ届かなかった。
汗だくになりながらも必死に掘り進んだ。
時たま手元が狂ってスネをかすった。
休憩時には宮元が持ってた絆創膏(ばんそうこう)でかすり傷を封じる。
気休め程度だと思う人もいるだろうが、絆創膏のお蔭で飛び散る土の破片が傷口に当たっても痛みを感じずに作業を続けれた。
空が蒼から紅に変わった頃、ようやく硬い物に到達した。
周りの土をほじくって埋まってる箱のような物を引っ張り出す事に成功した。
「ちょっと待ってくれ…あの木がこれで、この石がこれだ。宮元はあそこの石から斜めに線を引いてくれ。俺はこの木から引くから。」
靴のかかとで土をえぐり、地図通りの線を描いた。
「この線が重なる場所…ここだ。」
「すご~い!なんか映画みたいだねっ!」
宮元ほどではなかったが、俺もかなりワクワクしてた。
「掘る物…掘る物っと…おっ!いいのがあった。」
その時は不思議に思わなかった。
夢に出てきたツルハシが木陰にあった事など…。
昼休み終了のチャイムは俺達の耳へ届かなかった。
汗だくになりながらも必死に掘り進んだ。
時たま手元が狂ってスネをかすった。
休憩時には宮元が持ってた絆創膏(ばんそうこう)でかすり傷を封じる。
気休め程度だと思う人もいるだろうが、絆創膏のお蔭で飛び散る土の破片が傷口に当たっても痛みを感じずに作業を続けれた。
空が蒼から紅に変わった頃、ようやく硬い物に到達した。
周りの土をほじくって埋まってる箱のような物を引っ張り出す事に成功した。



