「おはよー。」
「あっ!おはよー。」
元気よく朝の挨拶を交わす女子生徒。
それを追い越す俺。
そう、今日から俺の高校生活が始まる。
留置場に入れられてた訳じゃないが、娑婆(しゃば)の空気は最高だ。
今、思うといろいろ大変な一週間だった。
学校で下川の姉に会わなければ自由を満喫出来そうに思える。

「ん?誰だ?あいつ。」
校門前で何かをメモる七三メガネ(七三ヘアーでメガネを装備してる人)とガキのオモチャのような竹刀を嬉しそうに振り回すマッチョスキン(筋肉質なスキンヘッドの人)が問題児っぽい奴を止めて舐め回すかのように全身を注視してる。
「変態に捕まってたまるか!」
俺は奴らの死角を見つけ出し、高い塀を乗り越えた。
「オィ!何しやがる!」
おりた場所はアメフト部の部室前で、運悪く洗濯中のユニフォームを踏んでしまってる。
「あっ、悪い。」
「おい!洗濯物踏まれたぞ!」
「何だとぉ?コラァァ!」
蜂の巣をつついてしまった俺は逃げる事を余儀なくされた。