キツい言い方なのは分かってるつもりだ。
でも、助けようとしても助かるのは一生懸命生きようとしてる者だけだ。
死を受け入れるのは勇気でも何でもない。
ただ、臆病なだけ。
年寄りが病院のベッドで死を受け入れても生きる希望を捨てない限り加速しない。
どんな理由があろうとも受け入れてはいけないんだ。

有名な3年B組の教室を出て階段に足をかけた時、さっきの女が追いかけてきた。
「待って!私が間違っていた…ごめんなさい。」
「俺に謝ってどうする。お前を見守っていてくれた者に謝れ。そんで、生きる気があるなら付いてきな。」
その女は意外と素直で油ギッシュな床にひざまづき、合掌して謝ってた。
純粋だからこそ血迷った行動にでたのかもな。
俺にピッタリと引っ付いて歩く女が気持ち悪くて仕方なく思える。

廃校の門の所にコウとハルが待っててくれた。
「お~い!」
「ヒィイイイャャャ~!」
「…イッ!」
忘れてた。
俺の背中に生きた幽霊がいる事を…。