そんな事をしても何にも何ねぇし、婆ちゃんが元気になる訳もない。
「おい、ガキ。お前が心配するのは当たり前だ。だけどな、心配なのはお前だけじゃない。俺やキョンや紗耶香と静香もババアと繋がりがある奴みんな心配なんだ。ジッと待てねーなら無事に出てこれるように祈れや。」
言葉はキツいがオッサンだって凄く不安なんだと思う。
落ち着いて見えても気持ちはみんな同じだったんだ。
「悪い、取り乱しちまった。」
「理解しただけマシだ。おっ!ランプが消えたぞ!」
治療中とかかれたランプが消え、中から医者が出てきて状況を告げた。
「ご家族の方々ですか?今の所命に別状はありませんが、数ヶ所に癌(ガン)が見つかりましたので治療に専念して頂くために入院していただきます。詳しい事は後ほど。患者さんを病室まで運びますのでこちらで待機し、看護婦の指示に従って下さい。それでは。」
医者の言葉には裏がありそうな気がした。
信じたくないだけかもしれないが、何かが引っ掛かる。