「すみません、もしかしてあなた達あの学校に入るの？」
「ああ。そのつもりだけど何でだ？」
「あそこは止めといた方がいいよ。この店が6時までの理由はあの学校を怖がってお客さんが来ないからなの。」
「ほ～ぉ…ってオイッ！ハルっ！」
横を見ると、気を失ったハルが白目を向いて天井を見上げてた。
「まぁ！大変っ！奥に部屋があるから運んであげて？」
そんな簡単に店の奥へ案内する店員を信じていいのか分からないが、今はハルを休ませるのが先決。
導かれるがまま、ハルを店の奥へと運んでいった。
そこは広くも狭くもない普通の和室で、至る所に御札が貼られてあった。
「あんたを信用していいんだな？こいつに何かあったらこの店ぶっ壊すぞ。」
「恐いお人ですね、でも、大丈夫です。この部屋は護られてますから。」
にこりと笑う店員が不気味に思えて仕方がない。
「そういえば、コウはどこ行った？」
「お連れさんならあちらに…。」
店員が困った表情を浮かべるわけだ。