「暇だなぁ~。」
退屈しのぎにコウかハルを呼び出そうとしたが、コウは臨時のバイトでハルは最近出来た友達と遊んでるらしい。
そういう訳で長ったらしい一日が終わるのをベッドの上でゴロゴロしながら待ってるんだ。
「冬休みに入ってそうそうクリスマスだなんて最悪だ。ん?…あれ?」
斜め前の家が妙に騒がしかったからチラッと窓から見下ろした。
最初は親戚か何かが来て騒いでるのかと思った。
しかし、様子がおかしい。
噴水のような髪型の女の子が向かいのおじさんとつかみ合ってる。
俺は暇つぶしになると思って外に出てみることにした。

ドアを開けた瞬間、後悔と言う名の矢が脳天を貫く。
「あっ!真也~!助けてぇ~!」
「うわっ!抱きつくな!離せっ!」
「真也君、その子友達なのかい?」
「いや、違うけど、こいつが何かしたんすか?」
何をしたか察しはついてる。
しかし、警察を呼ばれたらかなりヤバい。
ストーカーを庇う義理はないが、助けてやることにした。