「そんで?お前は何がしたいんだ?」
「フフフッ…よくぞ聞いてくれた。僕はお宝をこの手で掴みたいのだよ。」
「はぁ?」
「…理解しがたい。」
「庶民には分からないだろうね。」
「ハル、帰るぞ。」
「…了解。」
「ヒィイイイ~!ごめんなさーい!普通に話すから待ってぇ~!」
無駄に時間だけが過ぎていく。
「早く言えよ。何が言いたいんだ?もったいぶらずに早く話せ。それと、後で飯おごれ。」
「…腹減った。」
「ついでにたからないでもらえますぅ!…まぁ、いいや。僕が聞いた話では野間池小学校の地下に埋蔵金が埋まってるらしいんだ。その額なんと、三千万円!これは掘りに行くしかないっしょ!」
「…俺は嫌だ…あそこは幽霊が出るから行かない……俺は見たことがあるんだ。」
無口なハルがこんなに喋るんだから相当ヤバい所なんだと思う。
俺は幽霊なんか信じないし、ノマ池だかヌマ池だかしんねぇが、そんな噂聞いたことがない。
一層のこと埋蔵金探しより肝試しの方が面白いと思った。
「それなら肝試しに行かないか?幽霊がいるかどうか調べようぜ。」
「…俺はヤだ。」
あんなに強いハルが震えてる…面白くなりそうだ。