町の片隅で~ファーストストーリー~

「お~い!紗耶香は居るか~?」
「何よ。恥ずかしいから大声で呼ばないでくれる。」
「あのさ、ちょっと付き合って欲しいんだけど、来てくれないか?」
「嫌よ。バカがうつるから帰る。」
「そう言わずに来てくれよ。なっ?」
「じゃあ、今週の日曜日、私達に付き合う?」
「私達って?」
「もういい。帰る。」
「わ、分かった!付き合う!」
何であいつの為に俺が犠牲にならなきゃなんねぇんだ。
なんだかんだで連れ出す事に成功した。

「おい。連れてきたぞ。うまくやれよ。」
「また、あんたぁ?今度は何?」
「そんな怖い顔しないで僕の話を聞いてよ。まぁ、ここじゃ何だからこっちの‘部屋’で……ウギャ!」
蹴られて当然だ。
階段横にある男子便所に女子を連れ込もうとしたんだから。
「山崎~、大丈夫か~?」
「た…タマに…たまたまボン…」
「んぁ?何言ってんだ?お前。」
男の勲章を押さえ、泣きながら倒れてる山崎をつついてると、背後に殺気を感じた。
「あんた達、覚悟は出来てるんでしょうねぇ?」
「ヒィィィヤァァァ!」
「ブッッハァァ!」
一瞬、走馬灯を見た気がした。