町の片隅で~ファーストストーリー~

「そう思ってるのはお前ぐらいだ。んじゃ、俺は帰るから山崎を頼んだぞ。」
これ以上居ると紗耶香の矛先がいつこっちを向くか分からない。
とばっちりはごめんだ。

「見てくれ!市原っ!あいつに僕の‘世界の窓’を壊された!クソっ!」
「それを言うなら‘社会の窓’だ。つか、昼休みから放課後までやけに静かだと思えばずっとズボンのチャックいじってたのか。」
「そうだよ!休み時間も使ったのに直らないんだよ…市原、付き合ってくれっ!」
「また行くのか?もう、帰ってんじゃねぇか?」
「それでもいい!帰りにラーメンおごるから。」
別に食い物で釣られた訳じゃない。
帰ってもする事ないから付き合ってるだけだ。

「市原、あいつを廊下まで連れ出してくれ。」
「邪魔くせーなぁ。んじゃ、階段にでも隠れとけ。」
「オッケ~!」
何を考えて浮かれてるのかは分からないが、とりあえず連れ出すか。