ご主人様は我儘あたし様サマ




「覚えて、ない。
何の約束よ?」


遠くを見つめていた瞳があたしの顔を映し出す。


「『大きくなったら友里を守れるくらい強くなる!
そして幸せにする!』
覚えてない?」


なんだかぼんやり思い出してきた気がするわ。


確かあたしは


「『ふん、精々頑張れば?』」


「そう、それ言われた。」


くくくっと西紀は笑いながら言った。