ご主人様は我儘あたし様サマ




「なによ。」


西紀は遠くを見つめたまま口を動かす。


「あの日のこと、覚えてる?」


「あの日?」


あの日とか漠然とし過ぎてわかるわけないじゃない。


「初めて、ここに来た日。」


「…それは流石に覚えてるわよ。」


あの時のワクワクで埋め尽くされた好奇心は今でも覚えてる。