【短編】366日




怒りの次に涙が込み上げてきた。

なんで込み上げてきたのか

わからなかった。


なんで楓は私とお姉ちゃんを

間違えたの?


すごくショックだった。

お姉ちゃんを好きなのはいい。

だけど間違えられてキス……

なんだかすごく悲しい。



私はどうしたらいいのかな?

楓、あなたがお姉ちゃんのことが、

今でも好きでも、私はあなたを好きで

いられる自身があるよ?

今もこれからもずっと。

だから、ねぇ。

早く私の気持ちに気付いて?




私は10分ぐらいたってから自分の部屋をでた。

下に下りるとお姉ちゃんと母親が楽しく

話しているのが見えた。



いつぶりだろ?

こんなに明るい食卓を囲むのは…。

「あ、美紀。

あれ?楓は?」

「あぁ。

なんか疲れて寝てた」

「そっか。

まぁ1週間いるから

いっかぁ〜。」

「うん……。」


その一週間が、どんだけ長かったことか。