やっぱり返事はない。
今日1日、生きて来た中で一番
ながい1日だったと思う。
いつもなら授業とか、千晴たちと喋ってるから
授業が5分ぐらいしかたっていないんじゃないのか
ってほど、短く感じる。
「薬飲んどこうかな。」
私は部屋を出て、
リビングへ1階に降りた。
ダイニングテーブルには
薬と冷えぴたが置いてあり、
私は冷えぴたをして薬をのんだ
「―――暇だな。」
あれから楓からのメールがこない。
心配ぐらい、してくれたっていいじゃんか
楓って、よくわかんないや。
私だったらうざいってほど、
メール送り続けるよ?
たとえ返事なんて返ってこなくても
♪〜♪〜♪〜
誰だろこんな忙しいときに
『はい。』
『風邪って本間やってんや。』
電話の向こうから聞こえてくる
聞き覚えのある声。
『楓……?』
嘘……
楓から電話なんて生まれて初めて
これなら毎日風邪になってもいいかも
と馬鹿なことを考えてる私って
そうとう痛い。
『他に誰がおんねん。
おまえが知っとる関西弁喋る男』
楓だけだよ?
『どうかしたの?
急に電話なんて。』
今日はなんか私素直かも。
風邪のせいで頭がボーってしてるからかな

