「ごめん。」
「まぁええけど。
そうや、明日も帰り帰れへんわ」
「……そう。」
明日もなんだ。
「今日誰とかえったん?」
「直哉と二人で」
何でこんな嘘いっちゃうんだろ?
私が素直じゃないだけ?
楓の前だと自分がわからない。
勝手に口が動いている。
「ふーん。
付き合ってるん?」
「付き合ってない。
ただのトモダチ。」
「あ、わかった。
その直哉ってやつ、
前、お前に告ったやつやろ?」
楓、こういうときの勘だけは
すごくするどい。
「図星か。」
私って、図星のとき顔に出やすい
って前誰かに言われた。
「お前分かりやす。
直哉ってやつ、良い奴やんけ。
付き合ったらええやんか。」
楓、私前に好きな人いるって
いったよね?
なにそれ。
楓の言葉に私は悲しくなった。
だって別に男といたって、
いいって事なんでしょ?楓。
いつまでたっても楓は私に
振り向いてくれないんだね…。
悲しいよ、楓が好きなのに。
「楓、何にもわかってないね。」
ちょっとは気付いてよ楓。
泣きそうな目を必死で堪えて
私は窓とカーテンを閉めた。

