【短編】366日




なんで彼の前だと素直になれなくて、

意地っ張りで、可愛げなくて

こんなの、好きになんかならないよね。

こんな私なんかじゃ……。


好きすぎて、どうかなりそう。



この日の放課後、私は直哉と帰らず、

1人で帰った。

いつも短く感じる帰り道も

彼がいないとすごく長く感じた。

もう家についたの?

が、今は

まだ家につかないの?

この帰り道ってこんなに長かったっけ?

彼の存在は私を悲しませる。

彼の存在は私を安心させる。

彼の存在は私を好きにさせる。


楓、美香の所に行かないで。

ずっと私の傍にいて。

これが私の一番の願い。


楓、あなたが美香を好きなのは

見ててわかるよ?

だって私楓のこといつも見てたから。


でもそんな美香を見ている楓の目が

私を悲しくさせた。

その顔は、その笑顔は、

美香だけのものなんだね。

私にはそんなことしてくれないくせに、

なんで私じゃなくて美香だったの?

私の方が楓といる時間長かったんだよ。

なのにどしてかな?

楓、好き。大好き。

もう楓以外何もいらない。