【短編】366日




「で、

なんで直哉が来てるの?」

朝、玄関をあけると直哉の姿。

「なんでって、

俺、振られたけど諦めてないし」

なんで君はそう切り替えが早いのかな?

私昨日、直哉のせいで寝れなかったのに

「そう。」

「あと幼なじみも見たいし」

ちょっと真剣にそういう直哉に

私は楓を合わせたくなかった。

だって、直哉なにするかわかんないし

そんなこともうらはらに、

隣の家のドアが開いた

「誰?」

「あ、君が噂の楓くん?」

「ちょっと直哉、

変なこといったらしばくよ」

直哉の胸ぐらをつかんで、

コソッと彼にそう言った。

「…はい。」


「なんで俺のこと知ってるん?

てか、誰なんあんた。」


「なぁ、美紀って趣味悪いな。」

楓の態度のでかさにキレた直哉は

私の腕をつかんで言った。


「まぁあんなん毎日だよ。」

「美紀、そいつと行くん?」

「ううん。

楓のチャリでいくよ。」