Be impatient

今晩の親睦会の事を気にしつつも、私は目の前にある仕事を片付けていく。

周りの事を気にもしないで、ただパソコンの画面を見つめて。

こうやって集中して仕事が出来るのも、隣の席にヤナギさんが居ないからだったりするのだが。

居ないなら居ないで、それも若干気にはなる。

でも、隣に居るのと居ないのでは、そのドキドキ感がまったく違った。

何時帰って来るんだろう?

今、何しているんだろう?

そんな事を考える。

その時机の上の電話が鳴り、私は素早くその受話器を耳に当てる。

電話の内容は大した事ではなかった。

簡単に用件を聞き、担当者に取り次ぐと

「お疲れ様。」

受話器を置いたと同時に後ろから声が聞こえた。

今日はまだ一度も聞いていなかった、私の好きな低く、優しい声。