「ふぇ…」


涙が溢れ出してとまらない。ここ最近どれだけつらい思いをしたのだろうか。


ただの共演者だったのにたまたま参加した打ち上げで、忘れられなかった初恋のひとだということがわかり…


でも恋心は明日香さんという彼の彼女によりたんすのなかにしまいこんだのに…


ドラマで主演と準主演に選ばれて…しかもわたしを準主演に選んだのは絢斗本人だった。


そして明日香さんと絢斗は恋心だったけど絢斗は本気ではなかったこと。


いろんなことがあった…それが走馬灯のように頭の中でインプットされてる。


ふと現実に戻ると絢斗が真ん前にいてわたしの涙を親指で拭っていた…