とりあえず連絡をとることにしてみた。



プルプル・・・プルプル・・・


耳元に当てる携帯の発信音が頭の中に鳴り響く。


手元にあったクッションを抱きかかえながら携帯の相手を待つ。


ガチャ

『もしもし?』


電話がつながった。


携帯からは声変わりが終わったであろうアルト声が聞こえる。


「あっ純!今日暇だからまた倉庫で宝物探しない!?」


これはあくまでも“してもいい?”ではなく“しよう”と有る意味で


純は強制参加。


『別にいいけど俺もかよ・・・。』


さすが幼なじみ。語尾だけで自分が巻き込まれるのを自負した。


「いいじゃない!んじゃあ今から行くから待ってなさいよ!!」


ちょっと上から目線でそれだけ言うと私は電話を切った。


あ、そうそう。私の名前は苗下妃那(なわもと ひな)。13歳の中学2年生。


まだ中学2年生ダケド中身はしっかりしてて、自炊なんてお手の物。


母がよく旅行に行くのでお留守番は何時もの事。


今日も親は旅行に行ってて不在。


何も言われず行けてラッキーと私は大はしゃぎ。










だけど今思えば


いかなければよかったと思う。