「き…える…?」






「そぉ、消える。存在を消す。そおすりゃ、契約も消えんじゃない。」










長い毛先をいじりながら面倒さそうに呟いた。










「どうやったらー…消えるの。」










「んー?悪魔にくわれりゃいーじゃん。」






「え…?」







「ハハッ、冗談だよ。くわれてたまるかよなぁ。」










楽しそうに笑ってこっちへ向きなおった。




















「あたしに魂売ったらいーぜ。」



















「…売る?」






「そお。そーだなぁ、次、生まれ変わったら悪魔になる権利ー…なんてどおだ?」








「悪魔に…?」







「しょーがねぇだろぉ。あたし新米だからさ、それぐらいしかやってやれねぇ。どぉだ?」










彼女の目の奥が怪しく光った。