「そういえばあの頃…毎日一日中美希さんの所に行ってたわね。そんな子が居たの…。会えるといいわね」 「う…ん」 私は今の気持ちと絋希さんの事は言えなかった。 絋希さんがあんな性格だなんて言えるはずない…。 「静夏…探し人や想い人は案外近くにいるものよ」 お母さんが部屋を出て行く瞬間呟いた―――…。 私の近くに……? 今までの私だったら気付かなかったかもしれない。 でも今の私なら見つけることができる気がする。 お母さんに話して良かった。 自信が持てた気がする…。