ソファーに座るとすぐに紅茶が用意された。

「…おいしい」
私は何だか泣きたくなった…。

「それは良かったわね、小林」
「はい」

おば様と小林さんの会話が遠くの方で聞こえる程
私は悩んでいた―――‥。


「おば様…今…こうくんは…どこにいるんですか?」

私は泣きながらおば様に尋ねた。

「わからないわ…。その前に静夏ちゃんはこうくんの事思い出したの?」
「…名前が思い出せないんです…」
「そうなの…。他の事は思い出せないの?」
「名前以外は殆ど思い出しました。いつもやっていた仕草とか…約束とか…」
「それなら、こうくんも同じかもしれないわ」
「えっ…!?」

おば様の言っている意味がわからなった…。

「2人とも成長してるのよ…。全部思い出しても、わからない時だってあるわ」
「…それじゃあ…もう会えない…んですか?」