運命の人はお義兄様



静夏の部屋からは何も聞こえてこなかった。

バイオリンを弾いているのだとばかり思っていた。

"コンコン"

……………

……………。

中からは何も聞こえて来なかった。

「入るぞ」

ドアをそっと開けた。

静夏はベッドの上で眠っていた。

「静夏、ご飯出来たぞ」

静夏はまだ熟睡している様だった。

俺は静夏のベッドの横に座り、頬に触れた。
それでも、起きる気配がなかった。

俺は静夏の目の上にキスをした。

「好きだ、静夏…」





「私も好きですよ…」