吸血鬼達と戯れを

狩野は洋館の前に立つ。

いよいよだ。

この中に由井が居る。

狩野は洋館のドアを蹴り飛ばす。
銃を構えながら素早く洋館の中に入る。

真ん中は広場になっており、両端に階段が着いていた。

「ブラボーブラボー。良くこの場所が分かったな」

二階から声がする。
そこには一人の男と由井が立っていた。

「由井!」
「か、かり…の」
「いやぁ、驚いた。まさか本当に来るとはね」
「由井を放せ」

狩野が銃を構える。

「こいつは吸血鬼なんだぞ?何故そんな奴を助ける?」
「例え吸血鬼だろうと由井は由井だ!」
「はっはっは!感動的なセリフだな!狩野!」
「ダメだよ。狩野…。あたしはタブー。存在してはいけないんだ」
「その通り!君は居てはいけない存在だ。…つまり、死ぬが良い」