吸血鬼達と戯れを

狩野は素早く横に逃げる。
大蛇は地面に顔をぶつける。
その隙に銃で大蛇を撃つ。

しかし、鱗で全ての銃弾が弾かれる。

「マジかよ!」

銃弾を弾くような鱗だ。
刀なんかびくともしないだろう。

「おっさん!逃げろ!」

狩野も後退しながら叫ぶ。
大蛇が尻尾で狩野を叩く。
狩野数メートル吹き飛んで木にぶつかる。

「痛っ…」

大蛇がこちらに向かってくる。
狩野は銃を構える。
狙うは一カ所。

一発目は外れた。

二発目を撃つ。

綺麗に大蛇の目に当たった。
鱗で守られていない場所だ。

大蛇が咆哮をして暴れ回る。
狩野は思わず耳を塞いだ。

「うるさい」

横から声がする。
狩野はそちらの方を見る。
そこには…吸血鬼が立っていた。