吸血鬼達と戯れを

「ここかぁ…。沼の中に入ってたら見つからないかもな」
「むぅ…。沼に入ってない事を祈るのじゃ」

二人で沼地を探す。
下手すると足が沼の中に入ってしまうから気をつけないといけない。

「あれはなんじゃ?」

商人が沼の真ん中を指差す。
大量の泡が沼の中から出ている。

「…おっさん。下がれ」

狩野が背中から刀を抜く。

突然、沼の中から何かが飛び出す。
次第に体の泥が落ち、その存在が姿を現す。

それは巨大な大蛇だった。

「おいおい、マジかよ!」

軽く三メートルはいってるだろう。
それに鋭い牙。

噛まれたらおそらく即死だろう。

大蛇が咆哮を上げると、狩野に向かって飛んで来た。