そこは広場だった。

岩肌が剥き出しになっているが、一つの巨大な広場となっていた。

「下水道から広場?」
「海とかじゃないのか?」

水の流れる先をみると更に奥に進んでるみたいだった。

「…匂うな」
「ああ、間違いなく吸血鬼が居るな」

二人はホルスターから銃を抜き取ると奥に進む。
奥に進むにつれ、匂いが強烈になってきた。

「おい、あんたら」

二人は見合う。
どちらも声は出していない。

「上だ上」

上を見上げる。
声をかけた主は巨大な岩に座っていた。

そして…そいつは吸血鬼だった。