保健室は人で溢れていた。
逃げ遅れた者。
狩りで傷付いた者。
様々な者達がこの保健室を使う。

二人が保健室に入ると。微かな囁き声が聞こえた。

(あ、あいつらよあいつら)
(怖いわね〜)
(殺人集団だわ)
(マー君見ちゃダメよ)

何処でも彼等狩人にこのような評価をする人物は居る。
彼等が居ないと吸血鬼に襲われてしまうのを分かっていながらも狩人達を嫌悪する者達。

中には彼等は人間以下だから私達を守って当たり前だ、と言い聞かせる親も居る。