ズルズル…。
ズルズル…。

屋台に二人の男子が並んでラーメンをすすっている。
学生服からしてどこかしらの学生だろう。
ただ、普通の学生と違うのは腰にぶら下げた一丁の銃。
無機質なその銃は屋台の明かりに反射して薄く光っている。

そして背中にしょわれた刀の鞘。
識別するためか名前が彫られていた。
右は狩野
左は倉崎
と書いてある。

「…ん、ごちそっさま」

狩野が言う。

「毎度、二人で千円ね」
「じゃ、任せた」

狩野が倉崎の肩を叩く。

「賭で負けなければなぁ…」

ぶつぶつ言いながらも倉崎は金を払う。