3年生のときに戻ったような気分だった。

また過去の繰り返し。

そんな学校生活での唯一の救いは、中学生のときに仲良くなった星が居ることだった。

けれど、そう遠くない未来、私に大きな変化が訪れることになる…。


高校生になって1ヶ月後、学校の門を出た私は、大切な物を教室の机に置いたままにしていることを思い出し、教室にひきかえした。

オレンジ色の光に色付いた廊下を歩き、自分の教室に向かう。

しかし入ってすぐ、足を止めた。

そこには、私の席の傍に立っている朱月が居た。

何かを読んでいる朱月は、私に気付いていない。

私が動けずにいると、漸く気付いた朱月が、ゆっくりと顔を上げた。