「やっぱり、朱月は朱月だね…」


無意識に出た呟きは小さすぎて、誰の耳にも届かなかった。

いや、もしかすると、すぐ傍の星には、聞こえたかもしれない。


「どうやらそうみたい。ありがとっ!」

私は、笑顔でそう言った。


その言葉に、あらゆる意味を込めて…。


ありったけの、伝えることのできない気持ちを込めて…。