『ねえ、どうして泣きそうなのに笑ってるの?
泣きたいなら、泣けばいい
一人で泣きたいなら、俺が一人になれる場所を探してやるよ』

12歳の俺は、大人の作り笑いなんて知らなかった

何も知らない俺は、作り笑顔で感情を隠している貴女に恋をした

エメラルドグリーンの綺麗な瞳

金色の柔らかい髪

真っ白に透き通るような綺麗な肌

12歳の子供の俺には刺激が強い女性だった

いや、12歳の無知な男だったから、顕著に男の欲望がむき出しになったのかもしれないな

九条 クレア

九条 克海の妻だった

夫婦生活にはすでに終わりを告げていた二人だった

クレアの実家からの支援が失うのが怖い克海の勝手な想いから、離婚をしていないだけで

クレアは、克海の愛人と同じ家で毎日を過ごしていた

克海の女好きなのは、昔からだったらしいけど

パーティでも気にせずに、愛人と戯れる克海に心を痛めていたらしい