キミのとなり

そんな僕もようやく
高校生になった。


自慢じゃないけど
サッカーが得意だった
僕は推薦で希望高に
合格した。


家から離れた場所。


毎日電車通いをして
高校へ通う。


柚依との思い出が
何もないこの町で
やっていくんだ。


寂しい毎日から
抜け出したくて柚依を
忘れようとしていた。


新しい
思い出を沢山作れた
らそれでいい。


きっと柚依の存在が
霞んでいく――――


そう思っていた。