「ヨースケも現実を見るこった。

 オレはバイトに行かなきゃ。

 ……ん?」

ミキはそう言いながら

ケータイを見ると、

メールが入っているようだった。

「どうやらバイトがなくなったよ」

「どうした」

「《So What?》が区の指導で

 休業すンだってさ」

恐らく人が集まる場所に

指導を入れているのだろう。

「それなら、

 事務所も入れなさそうだし、

 レイヤのとこでも行くか」

ヨースケは、ナツとミキを

促して歩き出した。

「ナツは、

 家に帰ったほうが

 いいんじゃないか」

ヨースケがそう言うと、

ナツは頭を振った。

「ァタシもぃっしょにぃます」

ナツは気を取り直すように、

真剣な目を前に向けた。