僕の執事

さすがに食べる時はポンチョははずしたけど、少し寒くなった。


「─おいしかった」


隣で伸びをする恭平の皿はカラだった。


『ごちそうさまでした。
おいしかったです。』


少し遅れて食べ終え、急に手持ち無沙汰になった俺は、目の前で未だに食べてる葵を見た。
食べ方は昔と変わらず遅いんだな。
箸噛む癖もまだ治ってない…執事学校ってなに教えてんだろ?
そんな事を思い、チラッと隣の智章さんを見ると、ピシッと背筋を伸ばし食べ方も綺麗だった。


「そんなに見てっと穴開くぞ?」


目の前の執事二人を観察してると、恭平に耳打ちされた。


『うるせぇ』


「どうかなさいましたか?」


俺の声に反応したのは智章さんだった。
葵は何事かとこっちを見てた。そんなんで俺の執事務まんのかよ…
呆れかえって何も言えずにいると、智章さんが恭平を一睨みした。


「俺何もしてないって!!」


「なあ!」って聞いてくる恭平をほっておこうかとも思ったけど、あまりにもその光景がおもしろすぎてつい笑ってしまった。


『はい、大丈夫です』


「な?だから睨まないでよ」


小さくなりながらも、必死に智章さんを宥める恭平を見てたら、騎馬と過ごした日々を思い出した。